商品コード: RLB100099

クリーンルームの気流設計

販売価格(税込): 41,800
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■体裁:A4版231ページ
■発刊:1998/05/28
■ISBNコード:4-89808-007-3

【執筆者】
諏訪好英/大林組

※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。

【序文】
"半導体,液晶をはじめとする電子デバイス製造などの先端産業においてクリーンルームは不可欠な要素となっている。汚染不良のない清浄環境を実現し,維持して行くためには,気流や汚染物質の挙動に関して正しい認識をもち,これに基づく適正な気流設計を行うことが重要である。しかし今日のクリーンルーム技術はさまざまな技術分野にまたがる複合技術であり,またこれに要求される性能レベルは近年ますます高度なものとなってきてい
る。このためクリーンルームにたずさわる技術者には,基本的なクリーンルーム構造の問題から気流制御,汚染制御やその性能の維持,管理方法などに関するさまざまな専門知識とノウハウとが要求される。また有機物やガス状物質に対する汚染制御やコスト低減なども最近の産業用クリーンルームでは不可欠な要素技術となってきている。

【目次】
第1章 クリーンルームにおける汚染制御と気流設計の重要性
1.電子デバイス産業の現状と特徴
1.1 電子デバイス産業の特徴
1.2 電子デバイス製造に関わるさまざまな課題
1.3 汚染制御との果てしなき戦い
1.4 クリーンルームにおける気流設計の重要性
2.半導体デバイスの製造工程
2.1 半導体デバイス製造工程のフローチャート
2.2 ウェーハ処理工程の例
2.3 ウェーハ処理工程における汚染不良
3.汚染不良の現状
3.1 製造歩留りと信頼性
3.2 必要とされる製造歩留り
3.3 清浄度と製造歩留りとの関係
4.汚染物質の発生源とその対策
4.1 汚染源となる5つの要因
4.2 汚染制御対策
5.クリーンルームに求められる性能

第2章 気流設計の基礎
1.空気中浮遊微粒子の性質と挙動
1.1 微粒子の力学的, 光学的な性質
1.2 空気中での単分散粒子の動力学
1.3 粒子の凝集, 凝縮および蒸発
2.ウェーハ表面の粒子汚染
2.1 表面への粒子の沈着
2.2 静電気の影響とその対策
3.クリーンルーム内微粒子の計測
3.1 粒子の統計学
3.2 空気中浮遊微粒子の計数
3.3 浮遊微粒子の可視化
3.4 表面沈着粒子の捕集・計測
4.有機, ガス汚染の評価
4.1 簡易評価法
4.2 表面分析
5.クリーンルーム内気流の流体力学的な性質
5.1 風速による気流状態の変化
5.2 乱流の発生とその影響
5.3 クリーンルーム内での気流の状態
6.クリーンルーム内気流の計測
6.1 風速の測定
6.2 気流の可視化
7.気流と微粒子挙動の予測
7.1 非圧縮性粘性流体の運動
7.2 気流の数値シミュレーション
7.3 微粒子挙動の数値シミュレーション

第3章 クリーンルーム計画と気流設計
1.クリーンルームの基本構造
1.1 クリーンルームの構成要素
1.2 クリーンルームによる汚染物質の希釈効果
1.3 クリーンルームへの供給風速の設定
2.基本的なクリーンルームの方式とその気流特性
2.1 コンベンショナル型クリーンルーム
2.2 ベクター方式クリーンルームおよびそのバリエーション
2.3 ダクト方式による整流型クリーンルーム
2.4 FFU方式による整流型クリーンルーム
2.5 トンネル方式による整流型クリーンルーム
2.6 ミニエンバイロメント方式
3.気流計画における留意点
3.1 気流の乱れの発生要因
3.2 気流の偏りに対する配慮
3.3 作業領域周辺の処理に関する留意点
3.4 発熱源および熱対流に対する配慮
3.5 その他の留意点
4.汚染制御を目的とした設計, 改善事例
4.1 セパレーションとFFUによる気流の改善
4.2 整流型クリーンルームの偏流対策
4.3 階段室のクリーンルーム化
4.4 装置レイアウトを考慮した気流解析技術
5.クリーンルームの局所清浄化
5.1 ミニエンバイロメント方式の形態と定義
5.2 局所清浄化による利点と課題
5.3 局所清浄化システムにおけるクリーンルーム方式
5.4 300mmラインにおけるミニエンバイロメント方式

第4章 クリーンルームコストの低減
1.設備投資額の増大と低コスト化への要求
1.1 クリーンルーム建設に関わるコスト
1.2 クリーンルーム清浄度と運転コスト
2.運転コストの削減
2.1 熱源システムの省エネルギ化技術
2.2 送風動力の省エネルギ化
2.3 クリーンルームの省エネルギ化に対応した各種製品
2.4 コージェネレーションシステムの導入
3.初期コストの低減
3.1 階高の削減
3.2 天井フィルタシステムの低コスト化
4.総合的なコストの削減
4.1 LCCによるコスト削減効果の見積もり
4.2 トータルマネージメント
4.3 フレキシブルシステム

第5章 クリーンルームの性能評価
1.清浄度クラスと統計学的な清浄度の評価
1.1 清浄度クラスに関する代表的な規格
1.2 測定器の選定と清浄度測定に関する留意点
1.3 95%UCLを満足する清浄度評価
1.4 逐次検定法
1.5 大粒径粒子, 超微粒子の濃度レベルの測定
2.気流およびクリーンルーム環境の測定・評価
2.1 風速, 気流方向および供給風量の測定
2.2 清浄度の立ち上がり, 回復特性の測定
2.3 静電気環境の測定
2.4 その他一般環境条件の測定
2.5 クリーンルーム構成材料に関する留意点
3.設置フィルタのリーク試験
3.1 リーク試験の基本的考え方
3.2 天井設置フィルタのリーク試験方法
3.3 ダクト内フィルタのリーク試験方法
3.4 リーク箇所のリペア
4.清浄度のモニタリング
4.1 クリーンルーム内清浄度のモニタリング
4.2 工程内での沈着粒子数のモニタリング
4.3 その他の評価項目に関するモニタリング

第6章 クリーンルームの運営と気流計画
1.汚染制御を目的としたクリーンルームの運営管理
1.1 汚染不良低減のためのステップ
1.2 清浄度管理の基本
2.クリーンルーム作業者の基本
2.1 クリーンルーム内作業の特殊性と意識管理
2.2 クリーンルーム作業者の心得
2.3 クリーンルーム用衣服
2.4 クリーンルームへの入退室
3.物品の搬入, 搬出
3.1 クリーンルームで使用する用品, 備品
3.2 物品の搬入, 搬出方法
4.清浄度および気流状態の維持, 管理
4.1 クリーンルームの管理項目
4.2 クリーンルーム内の整理と清掃
5.保守点検
5.1 保守・点検の頻度と各種部品の交換時期
5.2 最終段フィルタ
5.3 空調設備
5.4 電気設備
5.5 純水設備

第7章 今後のクリーンルームにおける課題
1.今後のクリーンルームにおける課題
2.製品技術の高度化に伴う課題
2.1 製品の高集積化
2.2 製品の高性能化
2.3 今後の歩留り向上へのアプローチ
3.半導体製品の変革に伴う課題
3.1 高付加価値製品へのシフト
3.2 装置の大型化への対応
3.3 製品の多様化
4.クリーンルーム作業者のアメニティに対する配慮
補 足
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