商品コード: RLB100023

地盤工学における動的方法と実例

販売価格(税込): 52,800
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■体裁:B5版437頁
■発刊:1992/12/28
■ISBNコード:4-947655-57-7

【執筆者】
渡辺啓行 埼玉大学

※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。

【序文】
有限要素法と言う用語を初めて使用したのは、カリフォルニア大学バークレイ校のRay W.Clough教授である(""The finite element in plane stress analysis"" Proc. 2nd A.S.C.E.conf.on electric computation Pittsburgh、 Pa.、 Sept. 1960)とされている。
また、有限要素法を地盤構造物の動的解析に適用したのは、第6章で述べるClough教授とA.K.Chopra教授により1966年に書かれたアースダムの地盤応力解析の論文が最初であろう。この解法は線形弾性体に対するモーダルアナリシスを基本としていた。この頃から日本でも電算機が普及し始めるのであるが、地盤工学の分野では地盤物性の複雑さから以後10年近くは動的解析手法と地盤の物性とに関する研究が相互に絡み合いながら進展してきたのである。その結果、Clough教授達の研究以来20数年後の今日では、地盤に関連する構造物の耐震設計の実務において動的解析は日常的に使われるようになった。

【目次】
第1章 振動論の基礎
1.1 自由度振動系
1.1.1 自由振動
(1)Newtonの運動の第二法則, モーメントの定義, および運動量モーメントの定義
(2)減衰のない系の自由振動
(3)級数による解, Eulerの等式
(4)バネの合成
(5)低値摩擦を伴う系の自由振動
(6)粘性減衰を伴う系の自由振動
1.1.2 強制振動
(1)減衰のない系の強制振動
(2)粘性減衰系の強制振動
(3)地震計の原理
(4)応答スペクトル
1.2 多自由度振動系
1.2.1 エネルギー保存則
1.2.2 Lagrangeの方程式
(1)仮想仕事の原理
(2)一般座標とラグランジの方程式
1.2.3 保存系の微小振動
(1)多質点系の一般運動方程式
(2)静的に連成された保存系の一般的振動
(3)振動の主要形と直交性
(4)振動の規準型とモードの重ね合わせ
(5)振動数方程式の解法
(6)2自由度系と3自由度系の例
1.2.4 非保存系の微小振動
(1)一般化された散逸系
(2)散逸系におけるラグランジの方程式と2自由度系の例
1.2.5 多自由度系の強制振動
(1)摩擦のない多自由度系
(2)摩擦の影響を受ける多自由度系
1.3 分布系の振動
1.3.1 弦の横振動
(1)緊張された弦の横振動の自由振動とFouruer級数(d`Alembertの問題)
(2)変数分離法と固有値問題
(3)弦の中点におもりを取り付けた系の振動
1.3.2 膜の振動
(1)長方形膜の自由振動
(2)円形膜の自由振動
1.3.3 棒(梁)の縦振動
(1)棒の縦方向自由振動
(2)自由端に集中質量を有する棒の縦振動
1.3.4 梁の横振動
(1)梁の横方向の自由振動と固有関数の直交性
(2)集中質量を持つ梁, 弾性床上の梁および軸力を受ける梁の自由振動
(3)梁の強制振動
1.3.5 板の自由振動
1.4 非線形振動
1.4.1 概説
1.4.2 トポロジー的方法(位相平面法)
(1)軌道と運動
(2)等傾線法
1.4.3 解析的方法
(1)逐次近似法
(2)Lindstedtの摂動法
(3)リッツ(Ritz)の平均法
(4)Kryloff-Bogoriuboffの第一近似理論

第2章 波動論の基礎
2.波動方程式と解法
2.1.1 一般波動方程式の誘導
2.1.2 円筒座標, 極座標による波動方程式
2.1.3 スカラーポテンシャル, ベクトルポテンシャルによる解
2.1.4 平面波の方程式と実体波の速度
2.2 重複反射理論
2.2.1 せん断土柱の波動伝播
(1)波動方程式と波長および周期
(2)透過係数と反射係数
2.2.2 重複反射理論
(1)表層地盤における重複反射の理論
(2)基盤への(E+F)波入射に対する表層地盤の任意位置における応答
(3)多層地盤の重複反射理論
2.3 表面波の基礎理論
2.3.1 Love波
2.3.2 半無限地盤のRayleigh波

第3章 粘弾性体の振動理論
3.1 粘弾性体の力学モデルと構成関係
3.1.1 基本モデル
(1)Voigtモデル
(2)Maxwellモデル
(3)3要素モデル(Zenerモデル)
3.1.2 一般化されたモデル
(1)一般化されたフォークトモデル
(2)一般化されたMaxwellモデル
3.2 粘弾性復元力を持つ自由度系の定常応答
3.2.1 調和振動的刺激に対する応答
(1)基本モデルにおける刺激応力と応答ひずみ
(2)損失エネルギーと損失正接
3.2.2 基本モデルを復元力に持つ自由度系の定常応答
(1)運動方程式と定常解
(2)粘弾性体復元力振動系の減衰定数

第4章 地盤材料の物性
4.1 変形解析用静的物性
4.1.1 非線形弾性モデル
4.1.2 変形解析用弾性率とポアゾン比
4.2 動的定数
4.2.1 Cauchy弾性型動的定数
(1)動的載荷試験装置
(2)応力 ひずみ関係
(3)拘束圧および間隙比の影響
(4)ひずみ振幅の影響ならびに双曲線モデル
(5)その他の構成関係
(6)粗粒材料の動的定数
4.2.2 Masingルールを適用した動的構成関係
4.2.3 動的強度
4.3 土質材料の変形と流動におけるレオロジカルな性質
4.3.1 土質材料における種々なるレオロジーモデル
(1)土のレオロジーに関する初期の研究
(2)地盤の支持力理論に関するレオロジー
(3)2次圧密および振動圧密理論に関するレオロジー
(4)締め固められたか繰り返し載荷を受けた不飽和土のレオロジー
(5)動的地盤反力係数に関するレオロジー
(6)土質材料のレオロジーのメカニズム
実例編

第5章 数値解析法
5.1 空間領域の離散化手法
5.1.1 弾性連続体の有限要素法による離散化
5.1.2 弾性連続体の微分方程式の差分近似による離散化
(1)近似差分演算子の構成と考え方
(2)常微分方程式の近似差分演算子
(3)偏微分方程式の近似差分演算子
(4)近似境界条件
5.1.3 地中構造物の梁要素による離散化
(1)梁の縦振動解析のための離散化
(2)梁の曲げ振動のための離散化
(3)局所座標系の全体座標系への変換
5.1.4 滑り・剥離を伴う構造物と地盤の動的相互作用解析のための離散化
(1)ジョイント要素の剛性行列の導入
(2)特殊ジョイント要素
5.2 時間領域の離散化
5.2.1 加速度, 速度, 変位の近似差分演算子
(1)線形加速度法
(2)ニューマーク(Newmark)のβ法
5.2.2 粘弾性体の離散化
(1)四要素体
(2)一般化されたフォークト(Voigt)体
(3)一般化されたマクスウェル(Maxwell)体
5.3 初期値に関する解の安定条件
5.3.1 初期値問題の差分近似解の安定性
(1)波動方程式の差分近似解が適性でなくなる要因
(2)拡散方程式の近似差分方程式における初期値に関する解の安定性
(3)von Neumannの条件
(4)平面波の波動方程式の近似差分方程式における初期値に関する解の安定性の吟味
5.3.2 定ひずみ三角形有限要素を用いた波動方程式の初期値に関するの安定条件(藤井理論)
(1)基本概念
(2)最大固有振動数の評価
(3)初期値に関する安定条件
5.4 動的解析の実例
5.4.1 フィルダムのせん断振動解
(1)2次元解
(2)3次元解
5.4.2 フィルダムの地震応答数値解
(1)有限要素法に基づいたモード重ね合わせ法
(2)進行地震波入力に対するモード重ね合わせ法
(3)逐次数値積分解
(4)減衰項の振動数依存性および境界条件の影響
5.5 非線形問題の数値解法と実例
5.5.1 荷重伝達法
(1)荷重伝達法の具体的手順
(2)荷重伝達法における加速係数と収束性
5.5.2 非線形問題の解析例
(1)荷重伝達法とひずみ増分法の比較
(2)滑り・剥離を伴う構造物・基礎・地盤形の連成振動解析
(3)模型土質斜面の傾斜による破壊実験のシミュレーション
(4)模型土質盛り土の振動破壊実験のシミュレーション

第6章 等価線形化法と減衰定数
6.1 減衰定数
6.1.1 等価粘性減衰
(1)等価粘性減衰定数の定義
(2)等価粘性減衰定数に関する研究の変遷
(3)等価線形バネ定数と等価粘性減衰定数の関係
6.1.2 等価線形バネの定義法の差異に起因する減衰定数の差異が応答に及ぼす影響
(1)定常応答振幅への影響
(2)共振曲線の形への影響
6.2 等価線形化法
6.2.1 等価線形化法の手順と適用性
(1)等価線形化法の具体的手順
(2)等価線形化法の具体的適用方法
6.2.2 等価線形化法の妥当性の検討
(1)等価線形化法において定義される減衰定数の振動論的意義
(2)等価線形化法の妥当性についての検討例

第7章 耐震設計諸問題への動的解析法の適用
7.1 震度について
7.1.1 震度の定義と設計震度の変遷
(1)震度の定義とその意味の考察
(2)設計震度の変遷
7.1.2 震度についての新概念
(1)新耐震設計法案
(2)等価震度
(3)地中震度
(4)応答スペクトルに基づく震度の考察
(5)構造物の靱性を考慮した震度
7.2 地中ダクトの地震時動土圧理論
7.2.1 模型振動実験ならびに数値シミュレーションによる動土圧の特性評価
7.2.2 地中ダクトのセン断力分担モデル
(1)地盤の非線形性の動土圧への影響
(2)構造物と地盤間の滑り・剥離の動土圧への影響
(3)構造物の剛性ならびに慣性力が側壁動土圧へ与える影響
(4)荷重分担のモデル化
7.2.3 地中ダクトに作用する動土圧の発生機構と定式化
(1)動土圧分布式の誘導
(2)動土圧の定式化
(3)せん断動土圧および上下板直動土圧の評価
演習問題解答
引用文献
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